2025/03/10 01:14

こんにちは、千葉県柏市で美容師をしているTAMIOです^^

みなさんは「ヘマチン」という成分をご存知ですか?

ネットショップなんかでもヘマチンシャンプーというものを見ることがあるかと思いますが、このヘマチンという成分は実際どんな効果があるのでしょうか?

今回はそんなヘマチンの詳細と効果について解説していきたいと思います。


ヘマチンとは何か?

ヘマチンは動物の血液から抽出した成分です。

ヘモグロビンというのを聞いたことあるかと思いますが、そのヘモグロビンを分けたヘモの部分がヘマチンだと思っていただければ分かりやすいかも。

このヘマチンはいろんな化粧品によく使われていますが、ヘアケア剤に対してはどんな効果が期待できるのか調べてみましょう^^

  • 髪のメラニン色素の生成を促進し、白髪を黒髪に戻す効果が期待されてる
  • 髪内部のケラチンと結合し、艶とハリコシを与えしなやかな髪に導く
  • カラーやパーマなどの酸化促進を手伝いデザインを長持ちさせる
  • 残留アルカリや過酸化水素を除去する効果が期待できる。
  • 薬剤臭に対しての消臭作用があり、薬剤の独特な匂いの緩和につながる。

ざっくりとこれだけの効果が期待できるみたいですね!

これだけ見てもすごく素敵な成分であることがわかります^^


プラスの作用

トリートメントなどの成分にはプラスとマイナスの作用があると考えています。

この場合のプラスとマイナスは髪に「加わる・減る」という意味です。

つまりプラスはいわゆる補修作用であると捉えてください^^

ではヘマチンのプラス作用について簡単に解説していきます。

髪のメラニン色素の生成を促進し、白髪を黒髪に戻す効果が期待されてる

これは本当に嬉しい効果ですよね。

ヘマチンにはメラニン色素を生成する「チロシナーゼ酵素」を活性化させる効果があります。

メラニンチロシンという成分がないと色素を作れません。

このチロシンを増やすことができるのがチロシナーゼ酵素です。

つまりヘマチン成分を使うことで白髪の抑制につながるということですね。

また、すでに白髪になってしまった髪の毛に対してはどうかというと

色素細胞(メラノサイト)が不活性化している状態が白髪になる原理の一つですが、この不活性化を逆に活性化させる効果の一つが活性酸素の除去です。

これはヘマチンが元々血液であると考えると分かりやすいかもですが、血液は酸素を吸収し体全体に運ぶ働きがありますよね。

活性酸素(酸素)は老化を促進するものですが、これがヘマチン(元血液)と溶けやすいのだと思ってください。

なので色素細胞の不活性化の要因の一つである活性酸素の除去によって白髪が黒髪化する可能性が期待できるということです。

これについてはマイナスの作用である除去になりますね^^

髪内部のケラチンと結合し、艶とハリコシを与えしなやかな髪に導く

ヘマチンはケラチンタンパク質と非常に仲がいい成分です。

それはヘモグロビンのグロビンというタンパク質構造が髪のケラチンと構造が非常に近いため、ヘマチンはケラチンに結びつこうとするのです。

ダメージ毛は髪の表面にあるキューティクル(皮膚)が剥離している状態ですが、この剥離してしまった部分から髪の内部にあるコルテックスという人間で言えば肉に当たる部分が露出します。

ヘマチンはその露出したコルテックスに被さるように蓋をすることで擬似的にキューティクルのような役割を果たし髪に艶と指通りが生まれます。

また毛髪内部のケラチンタンパクにくっつくことで強力に毛髪強度を高めてくれるので髪にハリコシが生まれるのです^^

カラーやパーマなどの酸化促進を手伝いデザインを長持ちさせる

カラーやパーマ・縮毛矯正これら全てにおいて共通していることの一つが「酸化」です。

酸化することで分子に酸素が結びつき分子は大きくなったり定着したりするのですが、ヘマチンは酸化しきれていない分子に働きかけ酸化重合を促し色の発色を良くしたり、パーマの定着を良くします。

この効果からよくカラーのシャンプー前に使ったり、パーマの2液混ぜたりしてデザインの持ちを良くしたりととても便利な成分なんです。


マイナスの作用

ここからはマイナスの作用。つまり除去=デトックスの効果になります。

悪いものを中和したり取り除いたりする解毒のようなイメージだと思ってください^^

先ほどメラニンの部分でも解説した活性酸素の除去もこの考え方になりますね。

残留アルカリや過酸化水素を除去する効果が期待できる。

薬剤施術をするとほぼ確実にアルカリ剤過酸化水素が毛髪内に残ります。

ヘマチンについて調べるとたびたび出てくるこの2つの成分ですが、あまり残留されても困る成分で髪の毛を傷ませてしまう可能性が高いものです。

ヘマチンはこの2つの悪いものとくっついて髪の外に出してくれる効果が期待されています

仮にこの2つの成分が残るとどうなるか。

わかりやすい話で言えば縮毛矯正後のケアとして、髪が濡れてる状態だと残留してるアルカリが反応してしまい髪の毛がまたよれたりぱさついたりします

またカラーの話で言えばアルカリや過酸化水素が残留していることで熱・水分・紫外線などの影響を受けた場合、髪の脱色効果が生まれてしまいます

なので完璧とまではいかないにしてもなるべく除去できたほうがいいわけですね。

薬剤臭に対しての消臭作用があり、薬剤の独特な匂いの緩和につながる

上記と関係してくる内容ですが、臭いの元になっている成分とくっつき髪の外に出してくれます。

これには元々が血液であるヘマチンに鉄分が含くまれているため脱臭効果が期待できるわけです。

よく脱臭系の商品の記載にあるAg という成分ですね。Ag は鉄分を指しています。


本日のまとめとおすすめシャントリ

ここまでずらっと解説してきましたがなかなかに優秀な成分であることが分かったかと思います。

ヘマチンは特に薬剤施術後やエイジング予防として使ってもらえたら一番いいと言えます。

薬剤施術後の荒れた髪の毛を今の正常な状態に戻す効果と、アンチエイジング効果として白髪や抜け毛の予防が期待できるからです。

ではどうやって髪や頭皮に働きかえるか。

答えはやはりシャンプー・トリートメントになります。

これが一番手っ取り早いです。

今回はヘマチンのメリットについて解説してきました。

次回もまた素敵な成分のご紹介をしていきますので一緒に美髪を作っていきましょう。

では。